ホスマーケティの馬場ふゆかです。
派遣薬剤師時代に、リクナビ、マイナビ、エムスリー、ファーマプレミアなどかなりの転職サイトに登録していたので、いまでもそこから求人メールが届きます。
でも最近気づいたことがあるのです。
求人メール減ってない?
時給すごく下がってない?
私が派遣無双していた2年前は、何もしなくても「派遣依頼」のメールがじゃんじゃかきていたのですが、今そういったメールは一切ありません。
っというわけで、ちょっと転職サイトに問い合わせて最近の薬剤師の働き事情を調べてみました。
コロナで派遣求人は激減り
まず、条件に合う合わない以前に、ほぼ派遣の仕事はなくなっていました。
私は一時期派遣で毎月40万円ほど収入を得ていたので…今のこの状況は相当厳しい。
一度派遣薬剤師の収入の良さや小回りのききやすさを知ってしまうと、正社員に戻るのはなかなか難しいため、周囲でも派遣一本で生計をたてていた薬剤師は多かったです。
個人的には「薬剤師としての仕事」の責任は、正社員でもパートでも派遣でも変わらない気概で仕事していましたが、なかには「派遣だから」と手を抜くほとがいたので、「できれば派遣は使いたくない」という経営者の声が多かったもも事実。
派遣は雇うのも相当費用がかかりますし。
5年後には派遣無双はできなくなるだろうな〜とある程度の予想はしていましたが、それでも需要がほぼ0になるとは思っていませんでした。
時給は1000円以上さがっている
さらに衝撃だったのが給料。
派遣時代の私の時給は3,300円。これは高い方でしたが、低くても3,000円くらいで働き回っていたものです。
当時からパートは派遣よりは時給が引くかったけれど、大手ドラックストアがパートの時給を2,600円固定にしている影響もあってか、2,400〜2,500円くらいはだしてくれるところが多かったです。
が…今のパートの相場は、なんと2,000円。
ちなみに派遣の時給も2,000〜2,300くらいでした。
え?6年間かけて高い学費払って専門知識を身につけて命の関わる仕事して…時給2,000?
泣ける。
時給が1,000円さがるなんて、国家資格にすら安定なんかないと思った瞬間です。
正社員でも年収500万が厳しい時代に
コロナで人件費維持も大変だろうから、派遣とパートの時給がさがるのは仕方ないと受け止めてみましょう。
じゃあ正社員は?
なんとこちらも…なかなか厳しい状況になっていました。
転職して年収500いくのは今なかなか難しい様子。430万〜450万くらいが相場だそうです。
もう八方塞がりじゃないですか…
薬剤師というと、なぜか「高給取り」と言われることが多いのですが…これが高給取り(笑)の実態です。
薬剤師はやっぱりハイリスクローリターンでは…
コロナ不景気のダメージは、薬剤師業界にもがっつりきていることがわかりました。
ただこの流れはコロナがこなくてもきていた流れかなとは思っています。
とはいえ…本当に辛い状況だなぁと。
求人はない、時給は1,000円さがる、年収があがる見込みもない…
専門職とは?
医療とは?
人の命とは?
6年間という時間と大金をかけて学ぶ意味とは?
薬剤師という仕事は好きです。
だけどやっぱり、この仕事は責任を伴うわりには報われない…ハイリスクローリターンな仕事だと思ってしまうのです。
人の命に関わるという尊さは変わらないけれど
尊敬する経営者から、すごく嬉しい言葉をもらったことがあります。
「僕らが何億円稼いだところで、人命救助の尊さには一生敵わない」
これは私も同感するところです。
薬剤師だけでなく、医師も看護師も、見合う給料がもらえていないことは知っています。
だけど「患者さんを救いたい」「役に立ちたい」という気持ちで日々現場に立ち続けてくれています。
その気持ちはわかります。やはり患者さんから「ありがとう」「またあなたに薬の相談をしたい」と言ってもらえるだけで、お金には変えられない喜びとやりがいを感じます。
だけど…私はそれだけで自分を満たすことはできませんでした。
10年後20年後も自分が調剤薬局に居続けるビジョンもイメージできませんでした。
薬剤師としての働きが認められないのなら…活動幅を広げて他のことで人の役に立とう。
だからこそ、私は薬剤師一本で生きるのやめて起業という道を選びました。
資格を持っていると、その資格が使えるとこで働こうという考えになってしまいがちだけど、働き方は本当に自由です。(自由ゆえに難しかったりもしますが)
資格にこだわらない生き方を選んでみるのもいいのではないでしょうか。